もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
 もしかして優史は蒼史さんより私に似ていたんだろうか?

 そんなことを考えていると、蒼史さんが優史に向かって手を伸ばす。

「君に似ているな」

 淡々とした声に感情は乗っていない。だけどどこか切なく響いた。

「あう」

 突然頭をなでられた優史が声をあげ、戸惑いでいっぱいの目を私に向ける。

 説明を求められているのだと感じ、口を開いた。

「ママの大事な……お友達なの。ユウくんをかわいいかわいいってしてるんだよ」

「ふうん?」

 優史は人にかわいがられ慣れている。

 休みの日になると大和が徹底的に遊び倒すし、児童館では私の同僚たちがこぞって王子様のように扱うからだ。

< 106 / 281 >

この作品をシェア

pagetop