もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
「キ、キスしました、ね」
「ああ。これから毎日しよう」
「毎日……?」
「君が自分からできるようになるまで、何度もする」
唇が触れ合う距離でささやかれるだけでも意識するのに、彼の指が私の髪をかき上げて耳にかけたせいで、余計に期待と緊張が高まった。
耳のふちにかかる指があまりにも熱い。
しかも蒼史さんは私の欲求を煽ろうとでもいうのか、わざとらしく耳朶を指でなでた。
「ん……」
意図せず声が漏れてしまい、はっと自分の口を手で押さえる。
聞かれただろうかと彼の表情を窺うと、ひと際大きく鼓動が音を立てた。
「柚子」