もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
「大和にもごめんねって言える? 嫌いって言ったら悲しいよ」

「やまとくん、ごめーんね」

 私の腕から下りた優史が大和のもとへ向かい、深々と頭を下げた。

 たまにそのままでんぐり返ししてしまうから、少しハラハラする。

 大和は優史の前に膝をつくと、顔を上げた甥の頭を軽くなでた。

「俺にはいいけど、ママには嫌いって言っちゃだめだぞ」

「ママすき」

「よし、いい子だ。俺は?」

「やまとくん、ちょっとすき」

「ちょっとかよ」

 気を取り直して再び遊び始めた優史を見ながら、テーブルに放置したせいでぬるくなったノンカフェインのお茶を飲む。

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