もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
 こんなに並んでいるなんてなにかあったのかと思ったとき、ちょうどバスがやって来る。

「やっと来たよ。何分遅れ?」

「はあ、遅刻だ……」

 そんな声が聞こえる中、優史とふたりでバスに乗り込む。

 どうやらバスが遅れていたせいで人が並んでいたらしい。

「ユウくん、ここ」

「いいよ。その代わりいい子にしててね」

「あい」

 優史が乗車口に一番近い先頭の席によじ登る。

 私は優史がほかの乗客に迷惑をかけないよう、その隣に立った。

「ぴんぽんする」

「ママがいいよって言ったときだけだよ。ほかのときはだめ」

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