もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
 優史がフェルトの積み木を床に並べ、ドミノ倒しのように手で突いて倒した瞬間、全員が目を輝かせたのがわかった。

「子供同士には通じるものがあるのかもね」

 幸い、この施設で子供同士のいじめが起きたという話は聞いたことがない。

 ときどき『ぶった』『ぶたれた』といったようなトラブルはあっても、仲間はずれにされるほどのひどいものはない。

「今日もゆっくりしていって。弟さんはまた夜遅くなりそう?」

「そうだね、きっと今日も十時過ぎになるんじゃないかなぁ」

 大和が大手IT企業のシステムエンジニアをしていることは、彼女にも話している。

< 31 / 281 >

この作品をシェア

pagetop