もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
 私と同居するまでは栄養ドリンクだけで済ませる日もあったそうだ。初めて聞いたときに震え上がったのが懐かしい。

「そっかそっか、ほんと忙しそう。織部ちゃんも大変だったらいつでも頼っていいからね」

「もう充分頼らせてもらってるよ。本当に助かってるの」

 答えてからご機嫌な様子で遊ぶ優史に目を向ける。

「私ひとりでイヤイヤ期の相手をするのはきっと無理だったよ」

「そういうお母さん、本当に多いよ。そのためにここがあるんだから遠慮しないで」

「うん」

 今日の朝の優史を思い出し、苦笑する。

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