もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
 もしも今、彼が──優史の父親がいてくれたら、私たちをどう支えてくれるんだろうと。

 だから子育て経験があり、児童館職員としての歴も長い彼女と気軽に話せるのは本当にありがたかった。

「それじゃあ、今日もプレイルームをよろしく」

 彼女に言われてうなずく。

 今、私は優史がいるため休職中だ。

 だけど、優史を見るついでに施設の様子も目に入るものだから、無理のない範囲で周囲の様子を気遣うようにしている。

 もしも親や子供の間にトラブルがあったら、すぐ職員に声をかけるのだ。

 見知った職員たちはなにもしなくても大丈夫だと言ってくれたけれど、つい身体が動いてしまうのだから仕方がない。

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