もう恋なんてしないと決めていたのに、天才外科医に赤ちゃんごと溺愛されました
 そう伝えた結果、『それなら、優史くんと遊びに来たときだけでいいから』とちょっとしたアルバイト感覚でちょこちょこ手伝いを頼まれるようになったのだった。

 彼らの温かさに触れるたび、祖母の『人に優しくしなさい』という言葉が脳裏に浮かんだ。

 優史から目を離さないようにしつつ、自分にできる最大限のことをする。

 これが、与えてくれる人々に返せる私の気持ちだ。



 それから数日後。

 今日は優史のイヤイヤがいつも以上に激しかったため、午後から児童館に行こうと思っていた。

 お昼寝をしている間にパソコンで児童館のデータを打ち込んでいると、眠っているはずの優史の泣き声が聞こえた。

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