君がたとえあいつの秘書でも離さない
 
 「もう、同期の星だね。相変わらずモテモテだしさ。ホントに遙のこと心配してたよ。妊娠してるっていったら匠さんを殴りたいって言ってたし。あ、まずいこと言っちゃった」
 
 口を押さえている皐月。
 じろりと睨んでいる匠さん。

 「遙。その春樹くんとやらは、元カレか?」
 
 「……」
 
 「匠、嫉妬はみっともないぞ。父親になるんだから、どーんと構えてないとな。俺なんて……」
 
 「お前のはなしなんて、聞いてない」
 
 「……まあまあ、匠さん。いいじゃないの、自分の奥さんがいい男にもてるってことは最後に選ばれた匠さんはもっとすごいってことだし……」
 
 「……」
 
 まずい。匠さんが黙ってしまった。
 ごめんと両手を合わせて目の前で謝る皐月。
 ニタニタ嬉しそうにしている直也さん。
 はー。
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