【短編】悪役令嬢は全力でグータラしたいのに、隣国皇太子が溺愛してくる。なぜ。
「え、どうしてここに?」
「このまま私についてきてください」
フレッドはどんどん皇城の中へ進んでいく。
すれ違う貴族たちはみんな道を開けて、頭を下げていた。皇城を守る騎士については胸元に拳を当て、フレッドに敬礼している。
これは、嫌な予感しかしない。
やがて貴族たちの姿も見かけなくなり、騎士たちが厳重に警備する建物へ入った。フレッドは無言のままで、話しかけるのもはばかられる。
どこをどう曲ったか覚えきれないほど、皇城の奥まで進みある扉の前で立ち止まった。純白の扉には薔薇の花が飾り彫されて、持ち手は金でできており繊細な模様が美しい。場所から考えてもやんごとなきお方のお部屋であることは間違いない。
「入るぞ」
短く声を掛けて、純白の扉を押し開く。部屋にツカツカと進んでいくフレッドは私の手を握ったまま離してくれない。
部屋の中は白で統一された家具が配置され、当然のように細やかな細工が施されている。鼻腔をくすぐる香りは、どこか懐かしくて切ない気持ちになった。
この香り……どこかで……。
「ミカエラ」
「このまま私についてきてください」
フレッドはどんどん皇城の中へ進んでいく。
すれ違う貴族たちはみんな道を開けて、頭を下げていた。皇城を守る騎士については胸元に拳を当て、フレッドに敬礼している。
これは、嫌な予感しかしない。
やがて貴族たちの姿も見かけなくなり、騎士たちが厳重に警備する建物へ入った。フレッドは無言のままで、話しかけるのもはばかられる。
どこをどう曲ったか覚えきれないほど、皇城の奥まで進みある扉の前で立ち止まった。純白の扉には薔薇の花が飾り彫されて、持ち手は金でできており繊細な模様が美しい。場所から考えてもやんごとなきお方のお部屋であることは間違いない。
「入るぞ」
短く声を掛けて、純白の扉を押し開く。部屋にツカツカと進んでいくフレッドは私の手を握ったまま離してくれない。
部屋の中は白で統一された家具が配置され、当然のように細やかな細工が施されている。鼻腔をくすぐる香りは、どこか懐かしくて切ない気持ちになった。
この香り……どこかで……。
「ミカエラ」