【短編】悪役令嬢は全力でグータラしたいのに、隣国皇太子が溺愛してくる。なぜ。
 騎士が剣に誓うということは、まさしく命懸けで誓いを果たすということだ。
 どうしよう、すごく嬉しい。でも、このまま頷いてもいいのだろうか? 前世も含めてこんな経験ないから、どうしていいかわからない。

「あの、すごく嬉しいけど……ちょっと……」
「やはり、すぐには決断できませんか。では、俺と一緒に来ていただきたいところがございます」
「え? どこへ?」

 私がいくら尋ねてもフレッドが答えてくれることはなく、そのまま外へと連れ出された。
 家の前にはやたら立派な馬車が止まっていて、フレッドが優雅にエスコートしてくれる。微笑みを浮かべたフレッドはまさに王子様のようにキラキラしていた。

 馬車に揺られている間もフレッドは無言のままで、初めて見る様子に不安が込み上げる。車窓には薄いカーテンがかけられていて、外の様子はわからない。
 やっと目的地に着いたのか、馬車は止まった。フレッドに宝物を扱うようにエスコートされて、馬車から降りるとそこは帝国の帝都にある皇城だった。

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