捨てられる前に、最後にひとつよろしくて?
絡み合う二人の蜜と混じる甘い吐息に、どんどんと溺れて体は熱を帯びていく。
その熱から突然やってくる知らない体の痺れに、ギュッと殿下を抱きしめる。
「まったく……どこでそんな男を煽るようなこと覚えたの?」
「殿下……?」
「クラデス、そう呼んで」
「で、でもっ……」
今までずっとお慕いしてきた、尊いお方を呼び捨てになど出来るはずもない。
中々名前を呼ばない私に、殿下は追い討ちをかけるように首筋についばむようにキスをしてきて、体はますます火照る。
容赦ない殿下からの攻撃に、意図せず自分でも知らない甘い声が漏れた。
「んぅ……」
「マージュ、好きだ」
殿下の綺麗な手がそっと私の体を撫でては、痺れる体を翻弄していく。
着ていたドレスがどんどんはだけていって、遂に殿下の肌と私の肌が触れあった。