完璧上司の裏の顔~コスプレ動画配信者、実はファンだった苦手な上司に熱烈溺愛される

「見てください……」

 小さなログハウスのある場所へ連れていってくれた。六角形で白い形の絵本に出てきそうなかわいい小さな家だった。

「かわいいおうちだね」
「私が作ったんです」

 千紗が恥ずかしそうに言う。

「えっ!?」

 いくらなんでもワイルドすぎる。二坪ほどのミニチュアサイズだが、かなりちゃんとした造りだ。ランタンをに火を点ける。

 ──とうとう大工にまで……。芸の幅が広すぎる。

「す、すごいね」
「頑張りました。ちょっと今藁を持ってくるので待っててください」

 裏から両手一杯の藁を持って、千紗はログハウスの中に運んだ。
 そして藁がこんもりとしたところに、シーツをかけた。

「これどうするの?」
「ふふっ。座ってください」
「天然のソファかな?」

 千紗がランタンの火を消すと、真っ暗になった。

「案外ふかふかだから居心地いいですよ。上、見て?」

 千紗と二人で並んで座り、天井を見上げると、大きな天窓の向こうに満点の星空が広がっていた。
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