飼い始めたイケメンがずっとくっついて離れてくれない。
✧˙⁎⋆




「っ……、」
 

 そして夏宮くんは、お茶碗片手に悶絶していた。

 それは、お風呂上がりの夏宮くんがお父さんの白シャツに袖を通して席につき、私が作った肉野菜炒めを口の中に頬張った時だった。

 テーブルを挟んで私の向かいにいる夏宮くんは、お茶碗を持った手はあげたまま俯いている。

 どうしよう、もしかして口に合わなかったかな……

「泣きそう」

 私に可愛いつむじを見せる夏宮くんが、そう小さくこぼした。

「えっ⁉」

 そんなにまずかった⁉

「ごめん!吐く⁉︎」

 ビニール袋!と私が席を立とうとすると、夏宮くんが私の腕を捕まえて引き留めた。


「おいしすぎて、泣きそう」

 
 そう言って私を見上げた夏宮くんは、本当に目を潤ませている。
 

 ……そんなに?

 
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