飼い始めたイケメンがずっとくっついて離れてくれない。
「……猫になってもらって大丈夫だよ?」

 むしろなってくださいお願いします、私の心臓が持ちそうにありません。

「やだ」

「……猫の夏宮くん、かわいいよ?」

「人間の夏宮くんもかわいいでしょ」

「……」

 それはそう。

 笑顔で私を打ち負かした夏宮くんは、食べるスピードを速めてたいらげていく。
 
 その様子を眺めながら、私はあることを思い出す。
 
「そうだ、夏宮くん!みんな今きっと夏宮くんのこと探してるよ!みんなすっごく心配してて、ご家族も……あっ、今夜帰ってこなかったら警察に行くって……!」

「あー、まぁしょうがないね」

「え⁉」

 しょうがない⁉

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