時をこえて、またキミに恋をする。
袴とはまた違う、初めて見る甚平姿に思わずドキッとしてしまう。


「宗治くん、よく似合ってるじゃない!」

「そ…そうかな?」

「サイズもピッタリだし、作ってよかったわ〜」


どうやらこの甚平は、お母さんの手作りらしい。

「見て」と言って、お母さんが甚平の裾を少しめくると、裏地に【SOUJI】と糸で縫いつけてあった。


「…あっ、俺の名前!」


初めこそ、英語やローマ字なんてちんぷんかんぷんだった宗治だけど、英語の授業で読めるようになっていた。

自分の名前が縫いつけてあって、どこかうれしそうな宗治。


「2人ともいってらっしゃい」


そして、お母さんに見送られながら、わたしたちは夏祭りへと向かった。


「すげー!屋台がいっぱいある!」


宗治は、広場の中にあるたくさんの出店に興奮していた。
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