悪役令嬢リセルの恋
軟膏と一緒に香油を手に入れた夜、リセルはこっそりと屋根裏部屋に置いておいた。
「あらまあ、これはお薬なの? 軟膏と、香油だなんて! ああ、神様……ありがとうございます。もしかしてネズミさんが運んできてくれたのかしら!?」
小さな薬瓶を見つけたシンデレラは、童話通りの天然ぶりを発揮してくれた。ひとまずリセルの目論見は成功である。
そして次なる策。シンデレラの食事の改善だ。彼女は残り物を口にすることしか許されていない。残り物がたくさんある日は少なく、いつも少量だ。そのせいで貧相な体つきをしており、女性的な魅力がない。
リセルは毎朝自室で朝食を食べる。それを運んでくるのは、シンデレラだ。だから彼女の目の前でサンドウィッチを一口食べ、あからさまに顔をゆがめて見せた。
「ううっ、なんなのよ、これ! 苦くて食べられたものじゃないわ。まさか、毒が入ってるんじゃないでしょうね!?」
キッとにらめばシンデレラは青ざめ、「そんなはずありません」と、か細くつぶやく。
すかさず「正直に言わないなんて、お母さまに鞭で叩かれたいのかしら」とのたまうと、彼女はあからさまに体を震わせる。
「ほんとうです」
「そう? 毒は入ってないというなら、あなたが食べてみなさいよ。私の前で、全部残らず」
シンデレラは恐る恐る口に入れると、ぱあっと顔を輝かせた。無心でもぐもぐと口を動かす。
──おいしいのね……ほんと、気の毒すぎる……。
「あらまあ、これはお薬なの? 軟膏と、香油だなんて! ああ、神様……ありがとうございます。もしかしてネズミさんが運んできてくれたのかしら!?」
小さな薬瓶を見つけたシンデレラは、童話通りの天然ぶりを発揮してくれた。ひとまずリセルの目論見は成功である。
そして次なる策。シンデレラの食事の改善だ。彼女は残り物を口にすることしか許されていない。残り物がたくさんある日は少なく、いつも少量だ。そのせいで貧相な体つきをしており、女性的な魅力がない。
リセルは毎朝自室で朝食を食べる。それを運んでくるのは、シンデレラだ。だから彼女の目の前でサンドウィッチを一口食べ、あからさまに顔をゆがめて見せた。
「ううっ、なんなのよ、これ! 苦くて食べられたものじゃないわ。まさか、毒が入ってるんじゃないでしょうね!?」
キッとにらめばシンデレラは青ざめ、「そんなはずありません」と、か細くつぶやく。
すかさず「正直に言わないなんて、お母さまに鞭で叩かれたいのかしら」とのたまうと、彼女はあからさまに体を震わせる。
「ほんとうです」
「そう? 毒は入ってないというなら、あなたが食べてみなさいよ。私の前で、全部残らず」
シンデレラは恐る恐る口に入れると、ぱあっと顔を輝かせた。無心でもぐもぐと口を動かす。
──おいしいのね……ほんと、気の毒すぎる……。