悪役令嬢リセルの恋
 祝砲が打たれ、祝いの花吹雪が青空に映える。
 白いドレスを身にまとい、ベールをかぶったリセルは白い花に囲まれた花道をクロードに導かれて進む。
 今日はふたりの結婚式である。

「リセル、今日も美しいよ」

 帝国随一の素敵な花婿と愛を誓う。
 シンデレラも公国から駆けつけてくれ、リセルにとって最高の日だ。

「これできみは皇族だ。きみのすることに歯向かう者はいない。誰の顔色もうかがうことなく、自由に思うまま行動してくれ」

 クロードの言葉で、リセルはハッとしてあることを思い出し、ついで笑いがこみ上げてきた。
 ──そっか、そういうことなんだ。
 結衣がここに来た本当の理由。シンデレラのためなんかじゃない、自分のためだったのだ。

「ええ、もちろん」

 物語はいつだってハッピーエンド。
 リセルはクロードの手を握り、祝福に沸く帝国内を眺めた。
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