悪役令嬢にならないか?
◆◆◆◆ ◆◆◆◆
リスティアはいつもの通り付属図書館の地下書庫に足を運んだ。
今日も、古代史資料の続きを読みたかった。
だが、昨日の夜ふかしがたたったのか、古代史の文字が目を滑っていく。ぼやぼやと文字がかすんでいき、いつの間にかリスティア自身がマキノン時代の人物へと変化していく。
木の実を集めるために、籠を持って森の中へ入っていくが、そこは見知らぬ場所だ。いつも足を運んでいる場所なのにおかしい。なぜだろうか――。
身体が大きく震えた。
「あ。目が覚めた?」
ジャーキングの様子を間違いなく見られている。リスティアも驚くくらいに、大きく身体が震え、ガクっと目の前のテーブルを鳴らしてしまったからだ。
頬が熱くなるのがわかったが、恐る恐る顔をあげると、やはりウォルグであった。
「ごきげんよう、ウォルグ様」
「こんにちは、リスティア嬢。君が居眠りだなんて、珍しいね。夜ふかしでもしたのかい?」
彼は自然とリスティアの隣に座った。
「ええ。ウォルグ様からお借りした本が、面白くて。つい。ありがとうございます」
リスティアはいつもの通り付属図書館の地下書庫に足を運んだ。
今日も、古代史資料の続きを読みたかった。
だが、昨日の夜ふかしがたたったのか、古代史の文字が目を滑っていく。ぼやぼやと文字がかすんでいき、いつの間にかリスティア自身がマキノン時代の人物へと変化していく。
木の実を集めるために、籠を持って森の中へ入っていくが、そこは見知らぬ場所だ。いつも足を運んでいる場所なのにおかしい。なぜだろうか――。
身体が大きく震えた。
「あ。目が覚めた?」
ジャーキングの様子を間違いなく見られている。リスティアも驚くくらいに、大きく身体が震え、ガクっと目の前のテーブルを鳴らしてしまったからだ。
頬が熱くなるのがわかったが、恐る恐る顔をあげると、やはりウォルグであった。
「ごきげんよう、ウォルグ様」
「こんにちは、リスティア嬢。君が居眠りだなんて、珍しいね。夜ふかしでもしたのかい?」
彼は自然とリスティアの隣に座った。
「ええ。ウォルグ様からお借りした本が、面白くて。つい。ありがとうございます」