【書籍化】バッドエンド目前の悪役令嬢でしたが、気づけば冷徹騎士のお気に入りになっていました
「エリザ。ここに誓うよ。僕は君を一生愛する。たとえ僕が第二王子じゃなくなっても、ついてきてくれるかい?」

「はい、もちろんです!」

 見つめ合い、抱き合うオスカーとエリザ。

 成り行きを見守っていた人々が

『おいおい、これ、拍手するべきところか?』

と、困惑顔で互いに目配せする。

 
 パチ……パチパチ……と、まばらに小さな拍手が起こり、やがて遠慮がちに祝福ムードが広がっていった。
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