念願の婚約破棄された悪役令嬢は、なぜか廃嫡寸前の変人王子に執着される
それは記憶がある。
コーデリック王子は死産で、せめて身体を清めてやろうと拭いているあいだに息を吹き返した。
たったそれだけの理由で悪魔憑きだと烙印を押し、穢れのように扱う。
それが私には許せなかったし、なにより前世のあの一件以来、陰口に対して憎しみを抱いていた。
「激怒しているオーガストを無視して帰るシャローラを呆然と見ていたら、目があった。
すぐに逸らしてお前は去っていったが、顔が赤くなっているのに気づいてしまったんだ。
それでお前が庇ってくれたのだと嬉しかったし、いつものあの態度はわざとじゃないかと思った」
ちゅっ、と優しく王子の口付けが額に落ちる。
それがくすぐったいけれど、とても心地いい。
「それからお前を観察すると、悪口は言うが本人に直接で、陰口は叩かないのがわかった。
しかも人を貶したあと、僅かに後悔している顔をしているのも。
それで、シャローラは本当は、素敵な人なんだと知った」
私と目をあわせた王子は、目尻を下げてにっこりと微笑んだ。
さっきからとくん、とくんと、心臓が甘く鼓動している。
私、もしかしてコーデリック王子を好きになっている……?
コーデリック王子は死産で、せめて身体を清めてやろうと拭いているあいだに息を吹き返した。
たったそれだけの理由で悪魔憑きだと烙印を押し、穢れのように扱う。
それが私には許せなかったし、なにより前世のあの一件以来、陰口に対して憎しみを抱いていた。
「激怒しているオーガストを無視して帰るシャローラを呆然と見ていたら、目があった。
すぐに逸らしてお前は去っていったが、顔が赤くなっているのに気づいてしまったんだ。
それでお前が庇ってくれたのだと嬉しかったし、いつものあの態度はわざとじゃないかと思った」
ちゅっ、と優しく王子の口付けが額に落ちる。
それがくすぐったいけれど、とても心地いい。
「それからお前を観察すると、悪口は言うが本人に直接で、陰口は叩かないのがわかった。
しかも人を貶したあと、僅かに後悔している顔をしているのも。
それで、シャローラは本当は、素敵な人なんだと知った」
私と目をあわせた王子は、目尻を下げてにっこりと微笑んだ。
さっきからとくん、とくんと、心臓が甘く鼓動している。
私、もしかしてコーデリック王子を好きになっている……?