今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~
「そうなんだ。後で行ってみるよ」

 レスターが明るく笑顔を向けるのを、エステルは不思議な気持ちで眺めていた。

(ここで過ごして二年も経つのに、まだ慣れないな。ただの村人に名前があるのも、お兄ちゃんが普通に会話するのも)

 そんなふうに考えていることが多いから、レスターといるときのエステルは沈黙しがちだ。

(ゲームの中の世界だけど、みんなちゃんと生きてて存在してるんだもんね)

 だからこそ、エステルはこの愛おしい世界を守りたいと思ってしまう。

 前世では違う人生を生きていても、今のエステルの家族はレスターとこの村の人々だ。

 エーデと別れた後はまっすぐ進むだけである。

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