□TRIFLE□編集者は恋をする□
 
髪をかわかし部屋着に着替え、部屋もとりあえず片付いた頃、片桐が部屋を訪ねてきた。
ドキドキしながらドアを開けると、白い息を吐く片桐がそこにいた。

「悪い。いきなり来て」

「いや、いいけど。どうしたの?」

「家の窓に隣の家の植木鉢が飛んできてさ。ガラス割れて、部屋の中めちゃくちゃ」

「えぇ!?」

風が強いなとは思ってたけど、植木鉢が飛ぶほどとは。

「こんな時間で大家と連絡取れないから、泊めてくれないか?」

「全然いいけど。大丈夫だった?ケガとかしてない?」

「ケガはしてない」

心配して片桐の手に触れると、その冷たさに驚いた。

「うわ!つめた!何この手!」

「窓割れたところに、とりあえずビニールシート貼ってんきたんだけど、外寒くて」

強風だけじゃなく外は雨も降っていたんだろう。よく見ると片桐の身体中が濡れていた。

「このままじゃ風邪ひいちゃうから、お風呂に入ってあたたまった方がいいよ」

玄関にいる片桐をひっぱってバスルームにつれてきてから、脱衣所に下着を干したままだと気付く。
慌てて片づけていると、背後でぱさりと服が落ちる音がした。
片桐は私がいるのもかまわずに、さっさと服を脱ぎ始めていた。

目の前で堂々と脱がないで……!
と思いつつ、その鍛えられた上半身に目が奪われる。
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