□TRIFLE□編集者は恋をする□
 
「でも、今は撮影を無事終えることか第一でしょ?」

「そうだけど……」

「じゃあ他にいます?プロのモデルの代役できそうなくらいのルックスで、平日のこの時間に仕事してない大人の女の人って」

「…………」

そんな人いない。
だけど……。

「とりあえず、俺片桐さんに電話して聞いてみますよ」

私の返事を待たずに、三浦くんはスマホを取り出して片桐に電話をかける。

「あ、もしもし片桐さん?今、平井さんにくっついてウエディング本の撮影見に来てたんですけど、ちょっとトラブルでドレス着て撮影してくれるモデルさん探してたんですよ。美咲さんって今日ヒマですか?」

いつもと全く変わらぬ明るい調子でそう話す三浦くんを、私は睨むようにして見ていた。

「じゃあ、電話番号教えてもらっていいですか?モデルになってくれないか俺が直接聞いてみるんで。……それとも」

そう言葉を区切って三浦くんが私の方を見る。
そして小さく笑った。

「それとも、平井さんと美咲さんを会せるのはさすがに気まずいですか?」

「ちょっと……!」

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