□TRIFLE□編集者は恋をする□
陽は完全に落ち、チャペルの前に広がる森が闇に溶け込んでしまったころ、ポケットに入れていたスマホが鳴りだした。
「はい!」
『ちょっと平井さん、どこにいるんですか?美咲さんの準備できてチャペルでの撮影はじまってますよ』
少し怒ったような三浦くんの声に、ごめんごめんと電話口で謝る。
「外の景色ちゃんと撮れてる?」
『いや、照明がガラスに反射しちゃって無理っぽいですね。とりあえずチャペル内の雰囲気だけでも撮ろうって』
「そっか。キャンドルは?」
『集めましたよ。ホテルの人が燭台用意してくれたんで、チャペルの壁とかあちこちに置いてありますけど、照明の明りがあるんであんまり意味ないですよ』
「分かった、今そっち行くね」
私は電話を切ってチャペルへと急いだ。