□TRIFLE□編集者は恋をする□
 

「泣いてる女の子を一人で帰すのって後味悪いからイヤなんです。泣きやむまで俺がベッドでなぐさめてあげるから、今日はホテルに泊まりましょう」

そう言って、高速の出口の方へハンドルを切ろうとする。

「誰もなぐさめて欲しいなんて言ってないから」

「え?なぐさめて欲しくないんですか?」

「絶対ヤダよ。三浦くんになぐさめてもらったら、何されるかわかんないもん」

私が思いきり眉間にしわをよせて三浦くんを睨むと、吹き出すように彼が笑った。

「平井さん、すごい顔」

三浦くんが変な事を言うからこんな顔になったんでしょうが。

「とりあえず、泣きやみました?」

< 186 / 396 >

この作品をシェア

pagetop