□TRIFLE□編集者は恋をする□
 

お店についた私はスマホを取り出し『到着しましたけど、もうお店にいますか?』と美咲さんにメッセージを送った。

『岩本さんはもうお店に入ってるみたいなんで、平井さんも先に中に入っててください。私は少し遅れそうです』

美咲さんからの返事を見て、店内に入る。
店員さんに岩本さんの名前を出すと、店の奥の個室に通された。

「お疲れ様です」

私が扉を開けると、岩本さんは驚いた顔でこちらを見る。

「え?平井ちゃん?どうしてここに?」

「どうしてって……、美咲さんに誘われたんですけど」

もしかして美咲さん、私を誘った事を岩本さんに伝えてなかったの?
岩本さんは私の登場に困惑した表情を浮かべていた。

「何か行き違いがあったんですね。美咲さんから、岩本さんが札幌に来られるので一緒に食事をと声をかけてもらったんです」

「そうかぁ。美咲ちゃん、そんな事言ってなかったんだけどなぁ」

金色に近い茶色の短髪の頭をぽりぽりとかきながら、岩本さんがそうぼやく。

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