□TRIFLE□編集者は恋をする□
 

「美咲さん、今日は用事が出来て来られなくなったそうです。なので残念ですけど、今日はそろそろ……」

そう言って足元に置いていた自分のバッグを取ろうと手を伸ばす。
けれどその手を岩本さんに掴まれた。

「いいよ、今日は平井ちゃんにたっぷり付き合ってもらうから」

「え?」

鎖骨あたりに岩本さんの手がのびる。中指が胸の谷間をなぞるように下へと移動した。

その手のひらの感触が気持ち悪くて、鳥肌が立つ。

「い、岩本さんちょっと離れてくださいっ」

「平井ちゃん顔真っ赤!照れてるの?可愛いー」

「本当に岩本さん触りすぎです!」

「そんな事言って、平井ちゃん俺の事誘ってるでしょ?」

「そんなわけないです!」

真剣に怒る私をニヤニヤと面白がるように見ながら、岩本さんが眼鏡を外してテーブルに置いた。

「だって、俺に会うからそんないつもとは違う恰好してきたんでしょ?」

「いや、これは!」

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