□TRIFLE□編集者は恋をする□
 
「お前が大下に口説かれてるのを見て、どれだけ俺がイライラしてたと思ってんだよ。他のテーブルなんて気にする余裕なんてねぇよ」

「うそだぁ」

「俺はお前が思ってるよりもずっと、嫉妬深くて情けない男なんだよ」

「ほんと……?」

俺の言葉を疑うようにじっと平井が見つめてくる。

どんなに言葉で説明しても伝わらないだろうと諦めて、代わりに唇を合わせた。

固いフローリングに身体を押しつけ、唇を食み舌を絡ませ熱い息を吐き出す。
汗ばんだお互いの皮膚が触れ合うたびに熱を持ち、溶け合ってくっついてしまいそうな錯覚を起こす。

「ん……っ」

お互いの呼吸を奪うような激しいキスをすると、舌の這う音が部屋の中に響いた。

「んん、片桐……っ」

苦しげで甘い平井の声に、唇を離す。

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