□TRIFLE□編集者は恋をする□
 
「うちの親ね、ウエディング本でドレス姿の私の写真を見て、勝手にすごく盛り上がってるの。色々追及してくるから彼氏ができたこと伝えたら、このまま結婚するんだろうって思い込んで浮かれちゃってて……」

「それで?」

「結婚相手を紹介しろって、しつこくて……。付き合ったばっかりなんだから、まだ結婚なんて考えてないって言ってるのに、いいから彼氏を連れて来いって。そんな事片桐が知ったら、困るだろうし重いだろうなって」

「ふーん」

平井の言葉に、俺はさらに不機嫌になる。

「お前さぁ……」

いつもより低い俺の声に、平井がびくりと肩を震わせて不安げにこちらを見た。

「結婚は考えてないんだ?」

「え……?」

「俺と結婚する気はないのか?俺とは遊びで付き合ってるだけ?」

驚いてパチパチと瞬きする平井を、正面から睨みつける。

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