□TRIFLE□編集者は恋をする□
「そんな事ないよ!片桐と結婚したいって思ってるけど、付き合ってまだ2か月ちょっとなのに、そんな事言ったら重い女だって嫌われると思って……」
「バーカ」
相変わらず鈍感な平井の頭を、思いきり小突く。
「そんな事言われて、嫌いになるわけないだろ」
「え?」
「お前鈍感すぎる」
はぁーっと大きくため息をついて、ベッドから立ち上がる。
テーブルの上の煙草を取って咥えながら、窓に近づきカーテンを開く。
窓の向こうにあるのは、雲ひとつない八月の空。
「鈍感って……?」
ベッドの上にぺたんとすわったまま首を傾げる平井を振り返って、顔をしかめた。
「結婚も考えてない女に、ウエディングドレスなんて着せるわけないだろ」
「え?」
「俺はあれ、プロポーズのつもりで撮影したんだけど?」