□TRIFLE□編集者は恋をする□
「もしかしてデガワって本気で片桐の事が好きなの?片桐って無愛想だし偉そうだし、同世代の三浦くんの方がずっとカッコよく見えるんじゃないの?」
私がデガワのテンションに疑問に思ってそうたずねる。
「三浦くんは軽そうだからダメ。それにあからさまに違う女を狙ってる男に興味ないもん」
デガワは唇を尖らせて首を横に振った。
本人を目の前にそんなにはっきりダメって言わなくても……。
そう言われた三浦くん本人も、まったく気にしていないようで、「確かに軽いってよく言われます」と笑った。
「それに、あたし別に本気で片桐さんが好きなわけじゃないですよ。いい男見てキャーキャー言うくらいしかこのツライ職場に楽しみないんですもん」
いや、もっと他に仕事の楽しみがあるのでは……。
と突っ込もうと思ったけれど、デガワがスマホを取り出したのでビールと一緒にごくりと飲み込んだ。
「片桐さんに、仕事終わったか聞いてみよーっと」と鼻歌交じりにスマホを耳に当てる。
「あ、もしもし片桐さーん?ロケハンから戻ってきましたかー?」
いつもより高めの声で、甘えた口調でそう言ったデガワは、電話の向こうから聞こえてきた声に一気に顔が素に戻った。