□TRIFLE□編集者は恋をする□
「わーい。じゃあ俺ワイン頼んじゃお」
「おばちゃん、あたしアボカドのチーズ焼き食べたい」
編集長のツケという言葉を聞いて、三浦くんとデガワが遠慮なく注文する。
「そういえば、片桐さんは来るって言ってました?」
「あ。聞くの忘れた」
「んもー!ちゃんと聞いてから電話切ってくださいよう!」
「そんな事言ったって、編集長が勝手に電話切っちゃったんだもん。しょうがないじゃない」
「平井さんのバカー!」
子供みたいに肩を揺らし駄々をこねるデガワを見た隣のカウンター席に座る若い三人組のサラリーマンから、『あの子カワイイー』という声が漏れる。
それを耳にしたデガワの膨れっ面が、一気に笑顔になるのを見て、三浦くんと一緒に思わず吹き出した。