□TRIFLE□編集者は恋をする□

 

緩くパーマのかかった茶色の髪に、白い首筋。
長めの髪の間から覗く耳朶には、さりげなく小さなピアス。
無造作に捲った袖から伸びる、血管が浮く意外と男らしい腕には細い革のブレスレット。

いちいちお洒落なのに全然嫌味に感じないのは、やっぱりこの綺麗な顔のせいなのかな。
なんて思いながら隣でワインを飲む三浦くんを観察する。

「どうかしました?」

私の不躾な視線に気づいたのか、三浦くんが不思議そうに首を傾げた。

「どうして三浦くんみたいな男の子が、うちみたいな弱小編集部の雑用のアルバイトなんてしてるんだろうって不思議に思ってた。
編集よりもモデルとかできそうじゃない?」

「ああ、俺少しだけモデルやってましたよ」

私の疑問に、三浦くんはさらっと答える。

「え、本当に?」

「本職とかじゃなくて、バイトでですよ。フリーペーパーに出たりとか、雑誌のカットモデルとか。あと『TRIFLE』の表紙にも前ちょこっと出ましたよ。ドライブ特集の時の」

「ああ!羊蹄山をバックに撮ってたやつ?」

「そうそう。その時の撮影の現場で編集長にバイトしないかって誘われたんですよ。
人当たりがよくてフットワークの軽い雑用を探してたみたいで」

「そうだったんだ」

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