□TRIFLE□編集者は恋をする□
「酔っぱらってる平井さん、かわいい」
酔っぱらってる?
やっぱり私酔っぱらってるよね?
なんて思っていると、三浦くんの顔がすっと近づいて、私の頬に軽くキスをした。
「え……っ!」
頬に触れた柔らかい唇の感触。
それに私の思考回路は完全に停止した。
パニックで立ち尽くす私を見下ろして三浦くんが柔らかく笑う。
「これからどうします?二人でどっかで飲みなおします?それとも、俺の家に来ます?」
「こ、これから三浦くんの家に?」
「大丈夫、俺の家近いですよ。あんまり綺麗じゃないけど」
いや、だれも家までの距離を心配してるわけじゃなくて……。
「俺、平井さんの事、ずっといいなーって思ってたんですよね」
「いいなって、なんで私みたいな年上の女を」
「俺もともと年上の女の人好きなんです」
「あー、そうなんだ……。いやでも、三浦くん好きな人いるんでしょ?」
「え?俺そんな事言いましたっけ?」
目を瞬かせる三浦くんに、さっき交わしたデガワとの会話を繰り返す。
「デガワが、あからさまに他の女を狙ってるって言ってたよ」
「あぁ。それ平井さんの事ですよ。分かりやすくアピールしてたつもりなんですけど、平井さんぜんぜん気づいてくれないんだもん」
その言葉に、さらに混乱が大きくなる。
「いや、お願いだから、酔っぱらってる時にそんな冗談……」