エリート御曹司はママになった初恋妻に最愛を注ぎ続ける
「お待たせしました。もう平気です」
『手間をかけさせて悪いな』
「いえ。それでお話は……」
『ああ。きみの予定を聞こうとしたんだ。来週末辺りに会えないかと思って。もちろん、俺がそちらに出向く』
来週末……。叔父たちの予定が記された、居間のカレンダーを思い浮かべる。
田んぼでの作業予定や自治会行事などいつも叔母が細かく記しているが、来週末はどうだっただろう。
空白だったような気もするが、ハッキリと思い出せない。
「すみません、同居している家族に娘を預けられるか確認してみるので、また明日私からお電話してもいいですか?」
『もちろん構わない。夜八時以降なら問題なく出られるはずだ』
「わかりました。ではその時にまた……」
『待って。もう少しきみの声を聞いていたい』
甘い囁き声に、ドキッと脈が跳ねる。
瑛貴さんと話すのは緊張するので、早々に別れの挨拶をして電話を切ろうと思ったのに……。