エリート御曹司はママになった初恋妻に最愛を注ぎ続ける
そうだ、涼帆に話してみよう……。
東京を離れてからめっきり会っていないが、今でも電話やメッセージのやり取りは続いている。
涼帆はあの後真鍋さんと結婚したが、式には瑛貴さんも来るというし、ちょうど胡桃が産まれる時期ともかぶっていたため、参列はあきらめた。
その代わり、胡桃が赤ちゃんの時に一度夫婦の新居にお邪魔して結婚祝いを渡し、真鍋さんとはその時初めてきちんと挨拶を交わした。
涼帆に『言わないで』と頼んであるため、真鍋さんは胡桃が瑛貴さんの子だとは知らない。
逆に真鍋さんが『社長ときたらまた……』と愚痴モードに入ろうとすると、涼帆がうまく話を逸らしてくれた。
瑛貴さんの近況を知りたい気持ちもあったけれど、それじゃ未練を断ち切れない。そう思って、涼帆には事前に『瑛貴さんの情報はなにも知りたくない』と頼んであったからだ。
今さらまた瑛貴さんについて相談することになるとは思わなかったけれど、背に腹は代えられない。
涼帆の番号にコールし、スマホを耳にあてた。