エリート御曹司はママになった初恋妻に最愛を注ぎ続ける

 レストランは眺めのいい最上階にあった。

 天井が高く広々としたフロアにゆったりと間隔を取ってテーブルと椅子が並んでいる。

 明るい窓際の席で瑛貴さんと向き合い、駅前の風景を眺めながら彼が予約してくれたランチコースを待つ。

「俺の気持ちは一度伝えたが、確かに唐突だったと思う。……でも、本当はずっときみを捜していたんだ」

 瑛貴さんが静かに切り出した。ずっと捜していたなんて半信半疑だが、黙って耳を傾ける。

「フィンランドでのことも、中途半端な気持ちでしたわけじゃない。本気で、きみとの前向きな未来を思い描いていた」

 切実な彼の眼差しに、心が揺れる。だけど、すべて鵜呑みにはできない。

 気持ちを落ち着かせるためにグラスの水に手を伸ばし、喉を潤した。

「でも……瑛貴さんにはお見合いの話がありましたよね?」

 長年気になっていた疑問を、彼にぶつける。当時は臆病で尋ねる勇気がなかったけれど、真実を知らなければ前に進めない。

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