極甘悪魔な御曹司の溺愛は揺るがない【財閥御曹司シリーズ伊達家編】
 恥ずかしくて照れ隠しに颯人さんの胸をトンと叩いたら、彼が小さく笑った。
「まあな。俺は三十歳だ。そんなことより、少しは警戒した方がいいんじゃないか? ホテルの部屋に連れ込まれて襲われるとか思わないのか?」
「全然。私、女として魅力ないので。恋人にもつまらないって振られたんですよ」
 どこか自慢げに語る私に、彼はダメな子を見るような目で言う。
「自己評価低すぎだ」
「いえ、真っ当な評価です。颯人さんはすごく面倒見がいいんですね。私なんか放っておけば、今頃別の女性と楽しめたかもしれませんよ。なんか……すみません」
 ちょっと申し訳ないと思って謝ったら、彼は少し顔をしかめて否定した。
「謝る必要はない。そういうの興味ないから」
「ああ。颯人さん、黙ってても女性が寄ってきそうですもんね。お気持ちお察しします。ふふっ」
 酔っているせいか思ったことをそのまま口にしたのに、彼は気を悪くした様子もなく、楽しげに目を光らせた。
「それはどうも。愛音っておもしろいな。ちょっと待っていろ」
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