極甘悪魔な御曹司の溺愛は揺るがない【財閥御曹司シリーズ伊達家編】
 彼はソファから離れると、一本電話をしてルームサービスを手配する。
 その間、私は窓の景色を眺めた。
 高層階にあるせいか、夜景が綺麗で思わず見入ってしまう。
 まるで宝石箱のようだ。
 こんな美しい夜景を見ていると、振られたことがちっぽけなことのように感じる。
「ケーキ、すぐに持ってきてくれるらしい」
 彼はスーツのジャケットを脱いでソファの背にかけると、ネクタイを外して私の横に座る。
 彼の体温が伝わってきて、なんだか落ち着かなくなった。
 私……なんでこんな美形と一緒にいるんだろう。そもそもひとりでやけ酒してたのよね。で、いつの間にか颯人さんの部屋にお邪魔してる。
 現実にこんなことってある? いや、ない。きっと酔い潰れて夢でも見ているんだ。
 ほら、マッチ売りの少女がマッチをすって楽しい夢を見るじゃない? それと同じだよ、きっと。
 どうせ現実世界ではいいことなんてないんだから、夢はとことん楽しめばいい。
 しばらくしてケーキとシャンパンがワゴンにのせられて運ばれてきた。
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