極甘悪魔な御曹司の溺愛は揺るがない【財閥御曹司シリーズ伊達家編】
 私が尋ねると、伯母は包丁を持っていた手を止めて、溜め息交じりに返した。
「まだよ。いいお見合いだと思うのに、そんなに嫌なのかしらね」
「突然でびっくりしたんだと思う。私が言われてもお見合いなんて引いちゃうし。やっぱり結婚相手は自分で選びたいよ」
 姉の気持ちを考えてそう言ったら、伯母は私の目を見据えて真顔で返した。
「でも今のままだと、あの子、キャリアを求めてずっと独身よ」
「……お姉ちゃんがその気になれば、すぐにいい人見つかりそうだけど」
 姉は美人だし、性格もいいから男性にモテる。
「その気にならないから気を揉んでるのよ。愛音も早く結婚相手を見つけないと、博之おじさんが見合い話を持ってくるわよ」
 姉には翔平くんと付き合っていたことを伝えていたが、伯父夫婦には内緒にしていた。
 まあ振られちゃったっていうか、そもそも恋人だとも相手に思われてなかったけど。
「もし博之おじさんが私にも見合い話を持ってきたら、断っておいて。私、今は結婚とか考えられないから」
 ひょっとしたら一生結婚しないかもしれない。
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