初心な人質妻は愛に不器用なおっさん閣下に溺愛される、ときどき娘
人肌に慣れていないオネルヴァにとっては、その行為に戸惑いを感じつつも、誰かの温もりに触れるのは嫌ではなかった。
むしろ、心にぽっかりと空いていた穴を埋めてくれるような、そんな存在なのだ。
「いえ。ただ、このような大きな催し物は初めてですので……」
キシュアス王国にいたときは、オネルヴァはその存在すら認められていなかった。だからもちろん、社交界デビューすらしていない。となれば、こういった華やかで大きなパーティーに参加したことはない。
「お母さま、エルシーも初めてです。だから、緊張しています」
背筋を伸ばしたエルシーは、膝の上でピシッと両手を揃えていた。そんな彼女の姿を目にしただけで、ふっと心が軽くなった。
「まぁ、エルシー……。今からそんなにしていたら、疲れてしまいますよ」
オネルヴァはそっとエルシーの両手を包んだ。
ふっくらとした小さな手に触れたら、オネルヴァの身体からも強張りが解けていくような気がした。
「昼間はエルシーと同じような子たちも多く集まるガーデンパーティーだ。だから、そんなに緊張する必要はない」
「だけど、お父さまも緊張していませんか?」
「ん?」
エルシーはオネルヴァの隣からイグナーツの隣にひょこっと移動する。
「お父さま。ずっと怖い顔をしていました」
「そ、そうか?」
イグナーツは慌てて自身の頬に触れていた。
むしろ、心にぽっかりと空いていた穴を埋めてくれるような、そんな存在なのだ。
「いえ。ただ、このような大きな催し物は初めてですので……」
キシュアス王国にいたときは、オネルヴァはその存在すら認められていなかった。だからもちろん、社交界デビューすらしていない。となれば、こういった華やかで大きなパーティーに参加したことはない。
「お母さま、エルシーも初めてです。だから、緊張しています」
背筋を伸ばしたエルシーは、膝の上でピシッと両手を揃えていた。そんな彼女の姿を目にしただけで、ふっと心が軽くなった。
「まぁ、エルシー……。今からそんなにしていたら、疲れてしまいますよ」
オネルヴァはそっとエルシーの両手を包んだ。
ふっくらとした小さな手に触れたら、オネルヴァの身体からも強張りが解けていくような気がした。
「昼間はエルシーと同じような子たちも多く集まるガーデンパーティーだ。だから、そんなに緊張する必要はない」
「だけど、お父さまも緊張していませんか?」
「ん?」
エルシーはオネルヴァの隣からイグナーツの隣にひょこっと移動する。
「お父さま。ずっと怖い顔をしていました」
「そ、そうか?」
イグナーツは慌てて自身の頬に触れていた。