初心な人質妻は愛に不器用なおっさん閣下に溺愛される、ときどき娘
アルヴィドは腰を折って、エルシーの耳元で何かを囁いた。エルシーが頷いたかと思うと、ぱっとアルヴィドと手を離す。そして、ジョザイアと手を繋いでシャーロットのほうへと歩いていく。
「振られてしまった」
アルヴィドがおどけたような仕草で、オネルヴァの隣に立つ。すると、イグナーツは少しだけオネルヴァを引き寄せた。
「誰だ?」
オネルヴァの耳に、彼の熱い息が触れる。
誰だ――。その意味を少しだけ考える。
「東のバニスター閣下のご子息のジョザイアですよ」
イグナーツは難しい顔をして、それ以上は何も言わなかった。
「どうやら、閣下は娘を取られたのが面白くないのでしょう」
アルヴィドの言葉で納得する。イグナーツがエルシーを可愛がっているのは、もちろんオネルヴァも知っている。
「ですが、旦那様もエルシーに友達ができたほうがいいと、おっしゃっていたではありませんか」
ここに来る馬車の中で、そのようなことをイグナーツは口にしていたはずだ。
「まぁ、そうは言ったが……。あの子は男じゃないか」
イグナーツの言う通り、ジョザイアは男児である。
「そうですが?」
アルヴィドがくつくつと笑っている。
「振られてしまった」
アルヴィドがおどけたような仕草で、オネルヴァの隣に立つ。すると、イグナーツは少しだけオネルヴァを引き寄せた。
「誰だ?」
オネルヴァの耳に、彼の熱い息が触れる。
誰だ――。その意味を少しだけ考える。
「東のバニスター閣下のご子息のジョザイアですよ」
イグナーツは難しい顔をして、それ以上は何も言わなかった。
「どうやら、閣下は娘を取られたのが面白くないのでしょう」
アルヴィドの言葉で納得する。イグナーツがエルシーを可愛がっているのは、もちろんオネルヴァも知っている。
「ですが、旦那様もエルシーに友達ができたほうがいいと、おっしゃっていたではありませんか」
ここに来る馬車の中で、そのようなことをイグナーツは口にしていたはずだ。
「まぁ、そうは言ったが……。あの子は男じゃないか」
イグナーツの言う通り、ジョザイアは男児である。
「そうですが?」
アルヴィドがくつくつと笑っている。