初心な人質妻は愛に不器用なおっさん閣下に溺愛される、ときどき娘
母親の視線も刺さる。この男は、本当に人前で犯そうとしている。そうやって、オネルヴァの心をずたずたに引きちぎろうとしているのだ。
そうなったらもう、イグナーツの側にはいられない。エルシーの母親でもいられない。
人前で犯された女を誰も側に置きたいとは思わないだろう。まして、母親だなんて。
はらりと目尻から涙がこぼれる。せっかく手に入れた幸せが、指の隙間からこぼれていってしまう。
「泣くなよ。すぐによくしてやるから……」
男が膝をついて、覆いかぶさってきた。
「……いやぁっ」
おもいっきり膝を立てて、彼の急所を狙う。間違いなく相手も油断していた。
「うぉっ」
男が悶え苦しんでいる隙に、身体を起こして立ち上がる。
「なっ……くぅ……」
痛みと混乱で男はわなないている。
オネルヴァはブーツに隠していた飛び出しナイフを手にすると、素早くカトリオーナの背後に回った。
「オネルヴァ……。あなた、何をしているかわかっているの?」
ナイフの先は、カトリオーナ首元に当てられている。
「わかっています。わたくしの『無力』が罪であるならば、わたくしを『無力』として産んだあなたも罪です。共に、罪をつぐないましょう」
そうなったらもう、イグナーツの側にはいられない。エルシーの母親でもいられない。
人前で犯された女を誰も側に置きたいとは思わないだろう。まして、母親だなんて。
はらりと目尻から涙がこぼれる。せっかく手に入れた幸せが、指の隙間からこぼれていってしまう。
「泣くなよ。すぐによくしてやるから……」
男が膝をついて、覆いかぶさってきた。
「……いやぁっ」
おもいっきり膝を立てて、彼の急所を狙う。間違いなく相手も油断していた。
「うぉっ」
男が悶え苦しんでいる隙に、身体を起こして立ち上がる。
「なっ……くぅ……」
痛みと混乱で男はわなないている。
オネルヴァはブーツに隠していた飛び出しナイフを手にすると、素早くカトリオーナの背後に回った。
「オネルヴァ……。あなた、何をしているかわかっているの?」
ナイフの先は、カトリオーナ首元に当てられている。
「わかっています。わたくしの『無力』が罪であるならば、わたくしを『無力』として産んだあなたも罪です。共に、罪をつぐないましょう」