時間が巻き戻って、心を入れ替えた悪役令嬢は何故か愛されるようになりました!
顔がどんどん青ざめていく目の前の貴族の男性。
ようやく私が誰だか分かったみたい。
何度も同じことを言うのは好きではないんだけど……
「早く譲ってください。これ以上の会話は無用でしょう?」
「わ、かりました」
口調が最初と違う。
やっぱりアイルデア公爵家の影響力は凄いわね。
そう思いながら、金額を聞き、その男性にその金額分の小切手を支払った。
その後、男性はすぐに居心地の悪そうに顔をして、走り去っていった。
ふぅ、随分疲れる買い物だったわ……
疲れを感じながら、振り返った。
「これであなたは自由の身よ。好きなところに行きなさい」