二次元に妻を奪われたくないスパダリ夫は、壮大すぎる溺愛計画を実行する
「ごめんなさいね〜勇気。撮影とか色々準備してたんじゃないの?」
拓人はもちろん、くじを引いた後の勇気の行動を知っていたので、ほくほくタイムを邪魔したことをしっかりと詫びた。
「いっ、いえいえいえいえ!!たっ……たたたた拓人さんのためならば……」
勇気は、流れ出る汗を、先日買ったばかりの推しキャラが全面に描かれたタオルハンカチでふきふきした。ちなみに保管用、布教用、祭壇用はしっかり確保してある。
「そ、そそそそれで、一体何があったんですか!?香澄ちゃんの緊急事態って」
「それは、コイツに聞いてちょうだい」
拓人は、ソファで考える人状態になってからちっとも動く気配がない涼を指差した。
「あああああの……一体どうして……」
「ごめんなさいねぇ勇気。私からは言えないの」
「えっ!?そ、そそそそんなに大事ななななこと……!?」
「ええそうよ、とーっても大事なの」
拓人はそう言いながら、考える人状態からまたもや動くことなく、決して勇気と目線を合わせようともしない涼に近づき、襟を掴みながらこう言った。
「さっきの電話でも十分言う機会があったのに、ちっともはっきり言おうとしないものだから、痺れを切らして私が代わりに勇気を呼び出してあげたけど、本当だったらあんたの口で勇気にお願いするべきでしょう?僕のせいで香澄が泣いてしまいました。勇気お兄様お助けくださいって」
「か、香澄ちゃんが泣いた!?だ、だだ大丈夫なんですか!?」
勇気はその一言でおろおろした。
女の子が泣くという三次元的場面を見たのは、あの香澄の母親逮捕事件以来。しかもそれ以前は数年はご無沙汰。
その流れもあり、香澄が泣くということはものすごい事件が起きたという認識を、勇気はしてしまう。
「本当に、心配で仕方がないわよ。だから勇気の力が借りたいんでしょうに」
「俺の……?」
ただのヲタの自分に香澄を救うなんてことがどうしてできるんだろう、と一瞬考えた。
だが、拓人が言うことは今や勇気にとっては絶対なので、拓人が言うならばそうなのだろう、と勇気は考えた。
「お、おおお俺にできることがあるならば」
「助かるわ〜勇気。じゃあまず最初に」
「最初に?」
「こいつをあんたに土下座させて」
「………………はい?」
拓人はもちろん、くじを引いた後の勇気の行動を知っていたので、ほくほくタイムを邪魔したことをしっかりと詫びた。
「いっ、いえいえいえいえ!!たっ……たたたた拓人さんのためならば……」
勇気は、流れ出る汗を、先日買ったばかりの推しキャラが全面に描かれたタオルハンカチでふきふきした。ちなみに保管用、布教用、祭壇用はしっかり確保してある。
「そ、そそそそれで、一体何があったんですか!?香澄ちゃんの緊急事態って」
「それは、コイツに聞いてちょうだい」
拓人は、ソファで考える人状態になってからちっとも動く気配がない涼を指差した。
「あああああの……一体どうして……」
「ごめんなさいねぇ勇気。私からは言えないの」
「えっ!?そ、そそそそんなに大事ななななこと……!?」
「ええそうよ、とーっても大事なの」
拓人はそう言いながら、考える人状態からまたもや動くことなく、決して勇気と目線を合わせようともしない涼に近づき、襟を掴みながらこう言った。
「さっきの電話でも十分言う機会があったのに、ちっともはっきり言おうとしないものだから、痺れを切らして私が代わりに勇気を呼び出してあげたけど、本当だったらあんたの口で勇気にお願いするべきでしょう?僕のせいで香澄が泣いてしまいました。勇気お兄様お助けくださいって」
「か、香澄ちゃんが泣いた!?だ、だだ大丈夫なんですか!?」
勇気はその一言でおろおろした。
女の子が泣くという三次元的場面を見たのは、あの香澄の母親逮捕事件以来。しかもそれ以前は数年はご無沙汰。
その流れもあり、香澄が泣くということはものすごい事件が起きたという認識を、勇気はしてしまう。
「本当に、心配で仕方がないわよ。だから勇気の力が借りたいんでしょうに」
「俺の……?」
ただのヲタの自分に香澄を救うなんてことがどうしてできるんだろう、と一瞬考えた。
だが、拓人が言うことは今や勇気にとっては絶対なので、拓人が言うならばそうなのだろう、と勇気は考えた。
「お、おおお俺にできることがあるならば」
「助かるわ〜勇気。じゃあまず最初に」
「最初に?」
「こいつをあんたに土下座させて」
「………………はい?」