恋はひと匙の魔法から
ふわりと漂ってきた味噌の香りに鼻腔がくすぐられ、透子の意識が浮上した。
刹那、すさまじい倦怠感に襲われる。腰が痛い。喉もイガイガして全身が気怠く、指一つ動かすことすら億劫だ。
まだ眠りの余韻を残す透子の脳内では、昨夜の艶かしい記憶がぼんやりと思い起こされる。
昨夜の彼は剥き出しの執着を透子に向けていた。思い出すだけで赤面してしまいそうになるが、それでも愛する人から獰猛的に求められ、透子の心は幸せで満たされていた。
唇が自然と弧を描き、充溢感に浸っていたところを、不意に前髪がさらさらと掻き分けられる。
ピクリと反応してどうにか重い瞼を開けると、苦笑いを浮かべた遼太が透子の顔を覗き込むようにしゃがんでいた。
「おはよう、ございます……」
発した声はひどくかすれていて、遼太の笑みがさらに苦々しくなる。
「大丈夫……じゃなさそうだけど、起きれそう?一応、昼飯用意できたけど」
「……今って何時……?」
「もうすぐ十二時」
「えっ……」
透子は絶句した。完全な寝坊だ。
昨日は結婚式、披露宴、そして二次会と丸一日外にいて、確かに疲労は溜まっていた。それに加えて激しいセックス。昨夜いつ眠ったかも定かでないとはいえ、明らかに寝過ぎである。
まだ身体は重い。けれどもこのまま横たわっていたら、今日一日ベッドの住人になって動く気力を失くしてしまいそうで、透子は遼太の手を借りてのろのろと起き上がった。
「連れてってあげるよ」
そう言うと、遼太は透子を軽々と横抱きにした。突然浮かび上がる感覚に透子はヒュッと息をのんだが、もはや抵抗する元気も残っておらず、そのまま大人しくリビングまで運んでもらうことにした。
刹那、すさまじい倦怠感に襲われる。腰が痛い。喉もイガイガして全身が気怠く、指一つ動かすことすら億劫だ。
まだ眠りの余韻を残す透子の脳内では、昨夜の艶かしい記憶がぼんやりと思い起こされる。
昨夜の彼は剥き出しの執着を透子に向けていた。思い出すだけで赤面してしまいそうになるが、それでも愛する人から獰猛的に求められ、透子の心は幸せで満たされていた。
唇が自然と弧を描き、充溢感に浸っていたところを、不意に前髪がさらさらと掻き分けられる。
ピクリと反応してどうにか重い瞼を開けると、苦笑いを浮かべた遼太が透子の顔を覗き込むようにしゃがんでいた。
「おはよう、ございます……」
発した声はひどくかすれていて、遼太の笑みがさらに苦々しくなる。
「大丈夫……じゃなさそうだけど、起きれそう?一応、昼飯用意できたけど」
「……今って何時……?」
「もうすぐ十二時」
「えっ……」
透子は絶句した。完全な寝坊だ。
昨日は結婚式、披露宴、そして二次会と丸一日外にいて、確かに疲労は溜まっていた。それに加えて激しいセックス。昨夜いつ眠ったかも定かでないとはいえ、明らかに寝過ぎである。
まだ身体は重い。けれどもこのまま横たわっていたら、今日一日ベッドの住人になって動く気力を失くしてしまいそうで、透子は遼太の手を借りてのろのろと起き上がった。
「連れてってあげるよ」
そう言うと、遼太は透子を軽々と横抱きにした。突然浮かび上がる感覚に透子はヒュッと息をのんだが、もはや抵抗する元気も残っておらず、そのまま大人しくリビングまで運んでもらうことにした。