やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない
 本当は29日の木曜日で、既に約束した24日の土曜に皆でサイモンを祝っていて。
 知らない間に今日は22日になっていたけれど、曜日が変わらないので授業の時間割りも一緒で混乱しなかった。

 そしてまたさっき20日になって?
 私はそれに気付かず、普通に今日が20日だと受け入れていた?


「元々13年後で生きている俺達はここでは異物だから、変化したのが分かる。
 だけど君達はここで『今』を生きていたから、ズレていることに気付かず、そのまま受け入れていた。
 やはり……時戻しは何度も繰り返してはいけない、神の領域に触れてはならない、と言う誓約には、それなりの根拠があった」

「今回の時戻しは?
 誓いを破ってきたの?」

「超魔法誓約的措置、という……決まりを都合よく変えられる方法でね。
 前回は俺の個人的なことだけれど、今回は魔法学院在学中に重犯罪を繰り返していた魔法学院教官が絡んだ事案だから、誓約は一時解除されたわけ。
 じぃじが提出したスピネルの犯罪記録が見つかって、魔法庁は混乱に陥った。
 おまけにスピネルに逃亡されて。
 じぃじに身辺警護の強化を伝えよう、と君が提示した2回に分けて戻る方法を使った」

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