【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
(美しい……?私のことを、そう言ったの?)
まるで本の中の王子様のようなセリフではないだろうか。
それを当然のように言ったクラレンスに戸惑いを隠せずにカトリーナはニナに声をかけられるまで固まって動けずにいた。
「ふふっ!カトリーナ様、顔が真っ赤ですよ?」
「いえ……あのっ、私はとても元気です」
「えっと、そういう意味ではないのですが……」
ニナは困ったように笑ってから「カトリーナ様は可愛いですね」と言って皿を片づけはじめた。
カトリーナも手伝おうとするものの、ニナに「今日はわたしがやりますから」と言われて大人しく椅子に腰掛ける。
カトリーナはこの日をきっかけに、クラレンスと共に食事をするようになった。
最初は朝食だけだったのだが、次第に夕食を一緒に過ごす回数も増えていく。
最近では毎日クラレンスと共に食事をすることが日課になっている。
美味しい食事に楽しい時間……自然と笑顔が増えていく。
クラレンスと共に食べていることで、カトリーナの食べる量も自然と多くなり、気がつくと随分と健康的な見た目に近づいる。
鏡で自分の姿を見る度に、髪の艶や肌の色が少しずつ変わっているような気がした。