【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
サシャバル伯爵邸に帰っても、母に今日のことは言えなかった。
けれどベル公爵からの手紙で、シャルルの行いがバレてしまう。
そして王家から手紙がきて、ナルティスナ領に行儀見習いに行けと言われたのだ。

(あのクソ女共が……やりやがったわね!)

どうにかしてそれだけは避けたいと思っていた。
カトリーナのように侍女として働くなんて信じられない。
この生活を手放すなんて絶対に考えられない。
こんな屈辱は生まれてはじめてだった。

しかし、すぐそばに突破口はあったのだ。
カトリーナを身代わりにすれば簡単に解決できる。

(これでわたくしは今まで通り、サシャバル伯爵邸で暮らせるのね……!)

惨めなカトリーナはシャルルの身代わりとなり、ナルティスナ領に向かった。

呪われた王子が住む、極寒の地。
そんな場所で出来損ないのカトリーナが生きていけるわけがない。
呪われて死ぬか凍えて死ぬか、役立たずと捨てられて死ぬか……どちらにせよ生き残る道などない。

(ふふっ、いい気味……役立たずだって思っていたけどこんな使い道があったなんて)

そう言って喜んでいられたのは最初だけだった。
カトリーナがいなくなってから、侍女達は次々とやめていき、シャルルの思い通りにいかなくなっていく。
時間が経つにつれて苛立ちが募る。
< 135 / 218 >

この作品をシェア

pagetop